なすの栄養と効能。冷凍は出来る?選び方や保存方法。
なすの栄養と効能。選び方や保存の仕方について
「秋ナスは嫁に食わすな」のことわざで有名ななすび。
いびりの意味の他に
「秋の涼しいときに食べさせると体を冷やしてしまい体調を崩すから」という思いやりの意味という説もあるんですよー。
なすの90%以上が水分ですが熱を冷まし、解毒の効果があると古くから民間療法に使われてきたお野菜です。
なすにはたくさんの種類があって、特徴もさまざまです。
調理法の相性もそれぞれなので、そのなすに合った調理法で美味しく頂きましょう。
なすの種類
中長なす
もっとも多く流通している一般的ななす。
皮も実も柔らかく水分も適度に含んでいる扱いやすいなすです。
焼き物・煮物・揚げ物・蒸し物・漬物など幅広く使えます。
長なす
中長なすよりもさらに長さのある細長い形をしたなす。
焼きナス・田楽・炒め物に向いています。
米なす
種が少ないのが特徴。へたが緑色をしています。
炒め物・ソテーに向いています。
水なす
あくが少なく水分が多いので生でも食べられます。
漬物に向いています。
丸なす
光沢があり丸くて大きい形が特徴のなすです。
実がしまっていて重さもずっしりしています。煮炊きしても煮崩れせずトロッとした触感が楽しめます。
田楽・漬物・揚げ物・煮物に向いています。
白なす
なすの特徴である紫色の皮を持たず、皮の成分にあるナスニンというアントシアニン色素を持ち合わせていないなすです。
皮が硬く実がしっかりしています。
揚げ物・煮物に向いており漬物にはむいていません。
イタリアなす
紫と白のたて縞模様がおしゃれななす。
火を通すと実はとても柔らかくとろける様な食感が味わえます。
ソテー・煮物・フライに向いています。
なすの栄養と効能
【栄養】
●ナスニン●
なすの皮にはナスニン(アントシアニン系)の色素が含まれており活性酸素の働きを抑制する働きがあります。
●コリン●
胃の働きを助け、夏バテを防止してくれる作用があります。
切り口が茶色くなる原因のクロロゲン酸というポリフェノールには老化やがんを防ぐ作用があります。
【効能】
- ガン予防
- 高血圧予防
- 食欲増進
- ほてり、のぼせ改善
- 老化防止
- 肥満防止
なすの選び方と保存方法
【選び方】
皮の色が濃くつやがあって実がふっくらしているもの。へたのトゲが鋭い物が新鮮です。
【保存方法】
〇常温〇
新聞紙に包み冷暗所へ保管。暑い時期は冷蔵庫へ。
〇冷蔵〇
新聞紙に包みポリ袋に入れるか、ラップでしっかり包み野菜室に入れましょう。
低温に弱く冷やし過ぎると縮むので注意が必要。
〇冷凍〇
1、用途に合わせて食べやすい大きさにカットし、水にさらしあくを抜きます。(5~10分程度)
*あまり長くさらし過ぎるとせっかくの栄養分が流れてしまうので注意してくださいね。
2、キッチンペーパーで水気をふきとり、小分けしてラップに包みます。
3、フリーザーバックに入れて冷凍庫に保存しましょう。
*解凍は凍ったまま、炒め物や煮物に使用するとべチャッとせず美味しく頂けます。
注意点
■なすに含まれるナスニンは水溶性のため、水にさらし過ぎたり煮物は栄養が流れ出てしまいます。
*炒め物や揚げ物など油でコーティングする調理法だと栄養の流出を抑えられます。
■体を冷やす作用が強いので冷え症の人や胃腸の弱い人は食べ過ぎないように注意しましょう。
ひとくちメモ
★あく抜き
なすはあくの強いお野菜なので切り口が茶色く変色してきます。
えぐみや変色を防ぐためにあく抜きをしますが、切ってすぐに調理をする場合や
揚げナスや焼きナスなど色が気にならない様な料理にはあく抜き不要です。
★皮が茶色く傷のあるなすを見かける事があると思いますが、
栄養的には傷がある方が高いのをご存知でしょうか。
実になる時にできた傷を治そうとなす自身が栄養分を幹から吸い上げポリフェノールの含有量がアップしているためです。
見た目が悪いので低価で売られていることもある『傷ありなす』ですが見つけたときはラッキーですよ!
和食、洋食、中華オールマイティーななすび。
特徴を知って1番美味しい調理法で頂きたいですね~。